老害夫と犬と私

毎日、今日が最後の日と思って楽しく暮らしたいので邪魔しないでほしい

夫原病です その1

GWということで、外に住んでいる子供が来ていた。

たまに会う兄弟がたわいもない話で盛り上がっていたところ、先に寝たはずの定年退職後の男が乱入してきた。

 

「お前ら、俺をバカにするのもいい加減にしろ!なんで、俺を仲間外れにするんだ?

俺がいなくなってから、楽しそうにしやがって。

もう、お母さんとは離婚する。お前らは大好きなお母さんの面倒を見ながら、勝手に生きていけ!」

 

また、酔っ払いの「かまってちゃん」が始まった...よくある事だ。

私と子供達は、これを「地獄時間」と呼ぶ。

 

この男は一人で勝手に喋り続け、勝手に怒り、ひどい時は壁を叩いたりする。

そりゃ、みんな話したくないわな。

 

もう遅いから、話なら明日の昼間にしましょう、と切り上げたが、胃が痛みだして吐き気が襲った。手足の震えが止まらないので、安定剤と睡眠薬を飲んだ。

 

毎晩、酒を飲んでは喋り続けるこの男。

話の内容は「俺の話」

「俺が、俺は、俺にとっては、俺が思うに、俺としては、俺、俺、俺...」エンドレス

 

私はホステスではない。

この夕飯時が私には大変なストレスだ。

聞きたくもない話を聞かされ、私はただ相槌を打つだけの時間。

私が話す事はほとんどない。

 

お互いに興味が違うのは仕方ない事だ。

男の興味は ゴルフと食べ物(ラーメン)とポケGO。

3年前に、歩み寄るつもりで、ゴルフ教室に通った。

男が打ちっぱなしに連れて行くというので待っていたが、未だ実行されていないし、もう、私はやる気はない。

ラーメン1杯のために、遠くまで出かけたり、並んだりして時間を費やすのは私には時間の無駄。

ポケGOは私もやっていたのだが、旅行先でもずっとやっているのを見ていたら、嫌になってやめた。

 

夕飯時のバラエティ番組、特に食べ物番組が好きで、飲みながらベラベラ喋り続ける。

(おい、寄せ箸やめろ!)

(芸能ニュース、どーでもいい)

(左手、無いのか?)

(音立てて食うな)

 

私の好きな事は、男は興味を示さないので話さない。聞かれもしない。

 

そんな訳で、普段はろくに会話はしない。

で、定期的に「離婚だ!」と言われるのだ。

 

この男、結婚以来、休みの日以外は家で食事をしたことがなかった。

子供達は知らないうちに大きくなった、と平気で宣う。

給与明細を見た事がない。

外車を何台も乗り換え、高い楽器を集め、私には最低限のお金しかくれなかった。

なので、私もずっと仕事をしながら、子育てをし、姑の世話をした。

 

で、定年退職したので、俺を大事にしろと家族に言うのだ。

ちゃんちゃら可笑しいのだが、本人は大真面目らしい。

「これからは、少しは家の事も手伝っていこうと思う」俺、偉いなと言いたげである。

 

いつの時代のダンナだよ?

バカなの?

 

「お前(私の事)と旅行でもして、のんびり暮らしたい」

は?私はお前と行きたくないわ。

お前と旅行行ったって、ずっとポケGOだろうが。

もう、私の人生にお前は要らんのよ。

邪魔だけ済んなよ!

 

続きは次回。