中田敦彦youtube大学
大学生になった。
大学生になりたかった。
せめて、専門学校に行きたかった。
今思えば、親のいない子が何言ってんだ、高校まで出してもらっただけでも感謝しろって話なんだが。
別に勉強が好きな訳でもなく、なりたい職業があった訳でもないのだが、大学生に憧れた。
その頃傾倒していた音楽やアーティストの影響もあっていくらか左派寄りの考え方をしていた。
昔、アナーキストだったと言う祖父の影響もあったのだろう。
世の中や政治に物申すということに憧れた。
それが大人だと思ったのだ。
今思えば、それこそが子供だったのかもしれない。
1976年、学生運動は下火となり、さまざまな革命連合が崩壊した頃であった。
だが、その時代を思い出すと、今直ぐにでも戻れそうなのは何故だろう。
フォークギターをやっていた私は、ヒッピーファッションに憧れるカーリーヘアーの女の子だった。
それが、日本橋の商社のOLになった。
仕事もちゃんとやったとはいえない。
実務の能力値より、私生活の能力値の低さがきわだっていたが、まあ、それが許された緩い時代だった。
それから40数年経って、やはり大学生に憧れている。
中田敦彦がYouTubeのチャンネルに「大学」という名前をつけてくれたおかげで、私は晴れて大学生になれたわけだ。
好きな勉強だけしたい。
わがままな学生の誕生である。